年度後半に入って来たので、決算対策として償却目当ての太陽光発電への投資を検討する動きが増えてきたので、この際に関連する税制をまとめておく。

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①生産性向上設備投資促進税制(B類型)】
(国税庁:https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5455.htm
 
生産性減税

まずは生産性向上設備投資促進税制(生産性税制)から。生産税制のB類型では「機械装置」「工具」「器具備品」「建物」「建物附属設 備」「構築物」「ソフトウエア」のうち、

 〇投資計画における投資利益率が年平均15% 以上(中小企業者*等は5%以上)
    *中小企業者≒事業者が1000人以下or資本金が1億円以下

となる設備に対して
 ①平成26年1月20日から平成28年3月31日までの間に設備を取得して事業の用に供した場合
  →即時償却
 ②平成28年4月1日から平成29年3月31日まで の
間に設備を取得して事業の用に供した場合
  →特別償却(50%。ただし、建物・構築物は25%)


の償却を認めている。手続きとしては以下のスキームでざっくりと

①税理士事務所と相談して投資計画書策定
②投資計画の事前確認書発行
③経済産業局に確認書発行申請(標準処理期間1ヶ月)
④設備の取得、事業利用
⑤税務署に申告

生産性税制②
という流れを取るため2か月くらいを要する。そう考えると即時償却を取りたいなら遅くとも、2016年1月中には投資計画は策定して税理士事務所から事前確認は取っておきたい。

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②グリーン投資減税
(国税庁:https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5454.htm

グリーン投資減税では、固定価格買取制度の対象となる太陽光発電設備を取得した日から1年以内に事業の用に供した場合、事業の用に供した日を含む事業年度において、30%の特別償却の措置を受けられる。手続きは非常にシンプルで、確定申告書等に償却限度額の計算に関する明細書を添付して申告すればよい。


つまり平成28年3月31日までに取得して、平成29年3月31日までに事業の用に供すれば特別償却の措置が受けられることになる。


基本的には生産性税制の方が償却条件はいいのだが、大企業で生産性税制を使えない場合や、生産性税制の手続きが煩雑と考える場合はこちらを採用すべきだろう。

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【③グリーン投資減税の行く末】

最後に平成28年度の税制改正要望を見たい。グリーン投資減税については2年間の延長(平成30年3月まで)を軸として、以下のような対象設備の見直しの要望が出されている。


【 対象設備の追加】
 ①地熱発電設備
 ②木質バイオマス発電設備
 ③木質バイオマス熱利用設備


【対象設備から除外・見直し】

 ○ 風力発電設備の即時償却を廃止した上で、固定価格買取制度の認定を受け ていない風力発電設備(出力1万 kW 以上)を対象設備に加える。
固定価格買取制度の認定を受けた太陽光発電設備を対象から除外し、固定価格買取制度の認定を受けていない太陽光発電設備(出力 10kW 以上)を対象に加える。


このように太陽光発電と風力発電に関してはFITの認定を受けていない設備に償却対象は限定されてしまい極めて範囲が狭められることになる。一方で地熱・木質バイオマス関連設備は新たに償却対象に追加され今後の償却資産として魅力が高まると考えられる。


ではでは今回はこの辺で。